アップルミュージック

MUSIC

Taylor Swift、Apple musicに物申す

  • ARTICLE - No.23
  • issue-2015.6.22   
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Posted by Keisuke Aratsu
POP1280

近頃日本でも話題になっている音楽ストリーミングサービス、ここ日本でも「AWA」が立ち上がったばかりだけど近々Appleの発表する「Apple music」もリリースされる予定。ここ日本では楽曲制限がある模様だけどその金額は月額980円とかなりリーズナブルなものになっていて、たくさんのユーザーの興味をひくこと間違いなしなサービスの1つだと思う。僕自身、今はAWAを使っているけど楽曲の好み的にいけばAppleの方がたくさん揃っているだろうからAppleを使いたいなぁとは思っていた。(android使ってるくせに)

信念なきサービス

さて、このApple music、僕は信念の無いサービスだと思った。というのも先日のテイラー・スイフトの発言によってその姿が浮き彫りになった訳ですが。
どういう事かというと、このApple music、ユーザーに対して3ヶ月のフリートライアル期間を設けていてその期間中は楽曲を提供しているアーティストに対して報酬が払われないという実態があった。これに異議を唱えたのがテイラー・スイフトで、簡単に言うと「楽曲を作った人に対して対価が支払われないのはおかしい」と言って、自身の作品をApple musicから引き上げるぞという事を言い放ったんですね。
これは普通に考えれば当たり前の事で、人の作品でお金を儲けようとしているのにその作者にお金が支払われないというのは何たる事か、という話な訳です。
それをしようとしなかったAppleはテイラー姉さんの餌食になったというお話。というか僕が一番気になったのは、テイラーが放ったこの一言でApple側がクルッと手のひらを返して「ちゃんと支払うよ」と意見を変えた事。
人に言われて簡単に手のひら返すくらいなら初めからそうしろ、と。そう思わずにはいられないし、Apple側の信念のなさがドカンと露出した瞬間でした。(とはいえ実際は他のストリーミングサービスよりも高めの報酬が発生する仕組みにはなっているらしい)

Appleがストリーミングに参入する必要性

そもそものところ、Appleがストリーミング市場に参入する必要があるのか?僕はそれが疑問で仕方なくなった。単なるお金稼ぎにしか見えてこなくて。もちろんAppleは企業なのでビジネスしてなんぼのもんだと思うんですが、Appleってそんなせこいお金の稼ぎ方しかできないんだっけ?という感想。
iPodにしたって、iPhoneにしたって、ユーザーに感動とか驚きを届けつつ、そのテクノロジーや洗練されたデザイン性の素晴らしさが売りだったはずのAppleが今更ストリーミングサービスなんて初めても全然新鮮味がない。
おまけに人に言われて手のひらを返すようなサービスなら尚更の事である。というかJAY-Zも以前ストリーミングサービスのあり方について変化をもたらすべく、自らサービスを立ち上げたばかりだというのに。JAY-Zが言ってるなら他のアーティストだって同じように感じてるはずですよね。

ものを作っている人達の考え方ではない

僕はmacとiPodを使っているレベルのAppleユーザーだけど、Apple製品は好きだし次にPC買うとしてもまたmacを買うと思う。
だけど今回のAppleの考え方にはとても幻滅した。ものを作って、それでお金を稼いでいる人達が「お前のものは俺のもの」的な考えをしてはいけない。最低の事だと思った。
だって物を作っている人なら0から何かを作り出す事の大変さを知っているはずである。それなのに自分の都合に人を巻き込んで「金払わねぇから」みたいなのはありえない。
それを裏付けるようにテイラーも「私たちはiPhoneをタダで提供しろとは言わないから自分たちの作品を報酬無しで提供しろと言わないで欲しい」と言っていました。これがクリエイターとして本来の考え方だと思います。
ただ、今は音楽はより身近に、より手軽に再生できるものとして認識されているだけにApple的な考え方まかり通ってしまうのも仕方ないのかもしれない。それに、Apple側からすれば人気があったり話題にあがる作品を配信出来てユーザーに振り向いてもらえればいいのだから、その他大勢なアーティストはきっとどうでもいいと思ったのだろう。ユーザーへの餌撒きに一役買ってくれと。そう思わざるを得ない対応であった

という訳でAppleをこきおろす記事を書いた訳ですが、テイラーの発言に手のひらを返したと知ったとき、正直やめてくれ。。と思いました。
自分たちでその方針を変えたのならまだしも、Appleのようなユーザーに対して多大な影響力を持っている企業が、テイラーみたいな大物に物を言われて立ち向かっていけないような信念でサービスを作ったってその中身はたかが知れている。
Appleみたいな先進的な製品を打ち出してきた企業がそんなサービスやろうとするくらいなら始めからやらない方がいいし、そのお金を他の開発に使った方がいいと思う。次に発表されたOSはどんなものなのか分からないけど、Yosemiteみたいに激重なOSリリースするんだったらストリーミングなんかにお金使わないで自分たちの本業にお金使って、ってなりますね。
Bad BloodのMVは趣味が悪すぎてオエッってなったけど、テイラー・スイフトみたいにちゃんともの申してくれる人がいて、若手アーティストは凄く助かっただろうと思う。1989聞いてテイラーが好きになった程度の浅いファンだけど今回の一件で更に好きになりました。

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アラツ ケイスケ :
福岡県糟屋郡志免町在住。畑で野菜を育てて生きていきたいwebデザイナー。嫌いなものはクチャラー。1984年10月生まれ。昨年三十路デビューしました。音楽とB級映画をこよなく愛す一面、垂れ流すだけで何を聞いたか観たのか全く記憶にないこともしばしば。(大抵寝落ちしてるか、本を読んでます。)
このブログでは自分が書きたい音楽の事やデザインの事、福岡の事を好きなように書いて行くつもりです。記事掲載のご相談も受け付けますのでどうぞお気軽に。随時受け付けます。僕がバテあがってたらお返事までお時間掛かると思いますが悪しからず。

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