moonshaped

MUSIC

Radiohead / A Moon Shaped Pool

  • ARTICLE - No.44
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Posted by Keisuke Aratsu
POP1280

先日5年ぶりにリリースされたRadioheadの9枚目の新譜。先行シングルを聞く限りあまり期待はしていなかったけど、今までのキャリアの中でも最もバランスのとれた聴きやすい作品になっていると思う。米国のメディア、pitchforkでも9.1という高得点を叩き出し好調な滑り出しを見せている今作、ここ数年の中でも久々に何度も続けて聴いているアルバムなので個人的にはなんだかんだ言って結構満足しています。

Radioheadの新譜?

今作、アルバムとしてまとまりがあってとても聴きやすいんですが正直これをRadioheadが「新譜」としてリリースする必要があったのかというと相当微妙なところ。True Love Waitsのようにもう何年も前から存在していたナンバーもあるし、identikitのような同様のナンバーもしかり。更にはファンの間で名曲と名高いliftの収録も予想されていただけに今回のアルバムは若干過去の作品の匂いを感じさせないでもない。(個人的には凄く嬉しい)
正直True Love Waitsに関してはI Might Be Wrongのライブ盤に収録されているようなアコースティックナンバーの方がメロディーが立って良かったのでは?と思っている。
今作のリードシングル、「Burn the Witch」や「Daydreaming」も曲単体としては耳に残るものがないけど、結果アルバムを構成する良ナンバーとなった事は間違いないと思う。(Lotus FlowerとかThere Thereみたいなキャッチーなノリを期待してました)

アルバム全体としては聴きやすい

と、ここまでdisるような事ばかり書いたものの、このアルバムは普通に聴きやすいです。TKOLみたいにリズムとか技巧的な側面にアクを出したアルバムではないのでメロディーも映えてるし、何と言っても嬉しかったのはギターの音が結構90年代後半のサウンドのように聞こえるところ。これが一番うれしかったです。identikitのへっぽこギターとかとてもいいです。
このアルバムはOK ComputerやKID Aをリリースした頃の少し荒んだ雰囲気が顔を覗かせていて最高な感じなんですが、どちらかというとRadiohead的AORサウンドっていう解釈の方が割とすんなり聴けるかもしれないです。当たり前の事だけどもう若くないんだなと思います。

近頃思うのは、いつまでもRadioheadが自分が好きだった頃のままいてくれる訳じゃないといい加減に自覚しないと、という事。そんな事は当たり前だと。
僕は中学生の頃に初めてOK Computerを聴いてそれがとても衝撃でやっぱりその頃の事を忘れられないし、リアルタイムでKID Aも聴いていたけどトムはいつも何かと衝突しようとしていてその感じが大好きだったし、やっぱりその頃の思い出が尾を引いているなという感じ。
というのは個人的な感想なのでそれがどうしたという感じだけど、やっぱりあの頃のサウンドをもう一度聴きたいなぁという自分がいます。それなら耳が腐るまで旧譜聴いてろって感じですね。

まぁいいや、そんなこんなだけどRadioheadの新譜「A Moon Shaped Pool」とても良いです。某音楽誌で年間ベストとってもこれなら不思議じゃないと思いました。レッチリは聴いてないからどうか知らないけど。

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アラツ ケイスケ :
福岡県糟屋郡志免町在住。畑で野菜を育てて生きていきたいwebデザイナー。嫌いなものはクチャラー。1984年10月生まれ。昨年三十路デビューしました。音楽とB級映画をこよなく愛す一面、垂れ流すだけで何を聞いたか観たのか全く記憶にないこともしばしば。(大抵寝落ちしてるか、本を読んでます。)
このブログでは自分が書きたい音楽の事やデザインの事、福岡の事を好きなように書いて行くつもりです。記事掲載のご相談も受け付けますのでどうぞお気軽に。随時受け付けます。僕がバテあがってたらお返事までお時間掛かると思いますが悪しからず。

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