MUSIC
Daniel Brandt / Eternal Something
- ARTICLE - No.48
- issue-
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Posted by Keisuke Aratsu
POP1280
2017年、幕開けと同時にThe xxや土岐麻子、communionsといった面々が傑作を次々とリリースしてくる中、英国の名門レーベルErased Tapesからも傑作が届けられた。
Daniel Brandtは、ドイツ・ベルリンでエレクトロユニットとしても活動を行なっているが、今作はそれとは別に彼自身のソロワークとしてのリリースとなる。ジャケットも印象的でEternalなSomethingという感じがしてとても良い。
ニューウェーブ感漂う人力エモサウンド
1曲目を再生した瞬間にこういうのが聴きたかったんだよなぁと思わせてくれる無粋の人力サウンド。静かに幕を開けつつも中盤でドコドコうなり始めるドラムや細かく刻まれるリズムの数々をなんとも心地よく思う。このタイトなリズム感がたまらないのです。
しかしながらErased Tapesらしい繊細で美的なサウンドスケープは健在で、ところどころに織り込まれるエモーショナルな瞬間は美しいの一言につきる。
どの曲にもハイライトがあり、全8曲を通して飽きさせないこのアルバム今年1年を通して長く聴き続けそうな予感。
このアルバム、どことなく昨年リリースされたCLARKの「The Last Panthers」を連想させるような荒涼とした雰囲気を感じるのは気のせいではないはず。気になる方は是非。
全然関係ないけど最近オフィスでアメリカのヒットチャートばかり聞かされているせいで耳がどうにかなりそうになってきてて、そんな中こういう音楽はとても嬉しいし、嬉しいし本当に嬉しいです。ヒットチャートは全体的に音圧でごまかしてる感が強くてどうも好きになれない。
そんなヒットチャートの中、突然流れるEd Sheeranだけが唯一の救いのような気もするが要はアメリカの音楽が嫌いなだけだと思います。